はじめに
コーディングスタイルを整えるのは骨の折れる作業ですが、最新の開発ツールを使用すれば、チームのコードベースの一貫性を自動的に保てます。
この記事では、Prettier をセットアップして、Visual Studio Code(VS Code)のコードを自動でフォーマットします。
デモ用にサンプルコードをフォーマットします。
const name = "James";
const person ={first: name
}
console.log(person);
const sayHelloLinting = (fName) => {
console.log(`Hello linting, ${fName}`)
}
sayHelloLinting('James');
コードフォーマットを見慣れていれば、誤りがいくつかあるのに気付くでしょう。
- 一重引用符と二重引用符が混在しています。
person
オブジェクトの1つ目のプロパティは、行内に収める必要があります。- 関数内のコンソールステートメントは、インデントする必要があります。
- アロー関数のパラメータを囲むオプションのカッコが思い通りでないかもしれません。
前提条件
このチュートリアルでは、Visual Studio Code をダウンロードしてインストールします。
Visual Studio Code でPrettier を使用するには、拡張機能をインストールします。これを行うには、VS CodeのExtension panelでPrettier - Code Formatter
を検索します。Prettierを初めてインストールする場合、ここで表示されるuninstallボタンの代わりにinstallボタンが表示されます。
ステップ1 — Format Documentコマンドの使用
Prettier拡張機能をインストールしたら、それを利用してコードをフォーマットできます。まず、Format Documentコマンドを試してみましょう。このコマンドは、コードの空白、行の折り返し、引用符を一貫したフォーマットに整えます。
コマンドパレットを開くには、macOS ならCOMMAND + SHIFT + P
キーを、 WindowsならCTRL + SHIFT + P
キー を押します。
コマンドパレットで、format
を検索し、Format Documentを選択します。
フォーマットの選択を求められます。Configureボタンをクリックして進みます。
次に、Prettier – Code Formatterを選択します。
注:default formatterの選択プロンプトが表示されなければ、Settingsにて手動で変更できます。Editor: Default Formatterをebsenp.prettier-vscode
に設定します。
コードの書式が、空白、行の折り返し、引用符の整合性に関してフォーマットされました。
const name="James";
const person = { first: name };
console.log(person);
const sayHelloLinting = (fname) => {
console.log(`Hello linting, ${fName}`);
}
sayHelloLinting('James');
CSSファイルでも同様に機能します。インデント、波括弧、改行位置、セミコロンで一貫性に欠箇所が、きれいに整ったコードになります。例えば:
body {color: red;
}
h1 {
color: purple;
font-size: 24px
}
次のように再フォーマットされます。
body {
color: red;
}
h1 {
color: purple;
font-size: 24px;
}
このコマンドを詳しく見たので、自動で実行するように実装する方法を見てみましょう。
ステップ2 — 保存時にコードをフォーマットする
これまではコードのフォーマットを手動で実行してきました。このプロセスを自動化するには、保存時にファイルを自動でフォーマットする設定をVS Code で選択します。また、これによりコードは、未フォーマットのバージョンコントロールとはみなされなくなります。
この設定を変更するには、macOS ではCOMMAND + (プラス)
キー、Windows ではCTRL + (プラス)
キーを押して、Settingsメニューを開きます。メニューが開いたら、Editor: Format On Save
を検索し、そのオプションにチェックが入っていることを確認します。
この設定が完了したら、いつものようにコードを作成すれば、ファイルを保存する際に自動でフォーマットされます。
ステップ3 — Prettierの設定変更
Prettierは、デフォルトで多くのことを行いますが、設定をカスタマイズすることもできます。
Settings メニューを開きます。次に、Prettier を検索します。これにより、変更可能な設定がすべて表示されます。
最も一般的な設定をいくつか以下に示します。
- Single Quote – Single QuoteかDouble Quoteを選択します。
- Semi – 行末にセミコロンを付けるかどうか選択します。
- Tab Width – Tabスペース1個あたりの半角スペースの数を指定します。
VS Code で組み込み設定メニューを使用するデメリットは、チームの開発者間での一貫性が確保されないことです。
ステップ4 — Prettier設定ファイルを作成する
自分のVS Code を設定変更しても、他の誰かのマシンはまったく異なる設定になっているかもしれません。プロジェクト用の設定ファイルを作成すれば、チーム全体で一貫性のあるフォーマットが確立できます。
次のいずれかの拡張子を持つ.prettierrc.extension
という新しいファイルを作成します。
JSONを使用した簡単な設定ファイルの例を以下に示します。
{
"trailingComma": "es5",
"tabWidth": 4,
"semi": false,
"singleQuote": true
}
設定ファイルの詳細については、Prettier Docsを参照してください。このようなファイルを作成し、プロジェクトに取り込むことで、チームメンバー全員が同じフォーマットルールに従って作業できます。
まとめ
コードに一貫性を持たせることは、良いことです。複数のコラボレーターとの共同作業において特に有効です。一連の設定について共通認識を持っておくと、読みやすく理解しやすいコーディングに役立ちます。コードインデントのような些細な問題と格闘する代わりに、やり甲斐のある技術的課題の解決に時間が充てられます。
Prettier は、コードフォーマットに一貫性を与え、そのプロセスを自動化します。